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春のカジュアル着物のポイントは?2月,3月,4月,5月の大人のふだん着物☆コーデ実例☆

春になると「着物でお出かけ」したくなりますね

この記事では、大人向けの春のカジュアル着物コーディネートをご紹介します。普段、渋めの人も、季節感を取り入れるとき、参考にしてください。

春のコーディネートのコツ

着物の世界では、昔から「季節の先取り」が粋でおしゃれ。特に春は季節感に敏感になりませんか?

お正月ころから、春の光を感じさせるような装いへ少しずつシフトしましょう。品よく、センス良く季節感を取り込めます。

 

自然の色を取り入れる

自然界に見られる春の色。若草、紅梅、薄桃、菜の花色を取り入れてみます。ぐっと春っぽくなります。

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明るくやわらかい色み

パステルカラーを取り入れるだけで、春らしさがぐっとアップ。

ピンクが苦手、明るい色は子供っぽくならない?と心配な方には、「くすみパステル」がおすすめ。ほどよい甘さをプラスできます。

この帯締めは「桜鼠色」。アイシーピンクや、ピンクグレーに近いでしょうか?〇〇鼠という色名は、古くから多数あり、日本の伝統色でもあります。

 

春の模様

梅や桜、蝶の模様の着物や帯はありませんか?模様は季節感を出しやすいのでおすすめ。

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季節の行事を意識する

春の行事といえば「桃の節句」。大人になっても楽しみたい、女子のお祝いです。雛飾りや桃の花、菱餅、ひなあられにみられる、赤系、桃色系、緑系の色を着物コーディネートに取り入れてみては?

 

春の着物で使いたい色

「いつもモノトーンが多くて、明るい色は苦手。」な人は、帯締め一本からはじめてみませんか?帯締めは前姿の中央に一線をひく色のおしゃれ。面積が小さくとも着物姿の雰囲気を変える力があります。

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春の着物コーディネートサンプル

3月~5月をメインに、ちょっと早めにお正月くらいからの春のふだん着物のコーディネートをご紹介します。

お正月の気分を残したまま、色は渋めで、柄で春を表現。1月のコーディネート。

 

濃紫の着物に、帯回りを春色に

 

白系統と、若草色は、甘くなりすぎずに春を感じさせますね。

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パステルに黒の帯。ピリッと引き締めます。

紅梅色の帯締めは、2月になると使いたくなります。着物は紅花紬。

 

さんご色は大人のピンク。

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菜の花色を添えました

 

いちごみるくのようなピンクを差し色に。帯揚げの見せ方は控え目に。

 

くすみパステルのコーディネート。

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3月の春の日。今年初めての白大島。

たまには、こんな元気な格子柄。春限定と思えば、ビーズの帯締なども乗せたくなります。

 

秋に大活躍した更紗小紋ですが、白い帯と菜の花色の帯締めを合わせて春のコーディネート

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4月ころ、気温が上がり、日差しも強くなってきました。萌黄色の帯に、ブルーで清々しさを

 

4月。友人と「着物でお出かけ会」周りの桜色とかぶりたくないから…あえてクールな色合わせ。

 

5月 初夏です。ブルー系の同系色コーデ。帯揚げだけ、ちょこっとピンクを残しました。

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白のぜんまい紬に、萌黄色の八寸名古屋帯。ざっくりした質感で大人のカジュアル。

 

帯はすくいのおしゃれ袋。夏っぽく見えますが、冬帯です。

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春の小紋や紬の上に着たい羽織は?

まだまだ防寒コートの手放せない季節ですが、お天気良い日のお出かけならレースの羽織がおすすめです。

 

春の半衿

春の日差しのような明るい色や透け感のあるレースが春らしいですね。

 

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この季節から備えたい、「暑さ対策」

春のコーディネートを考える時、防寒と放熱(放湿)は両面で考えます。2021年2月中旬、初夏の気温だったことがあります。その日のお出かけは、上記の夏の襦袢に麻の枕。単衣の紬。ちょうどよかったです。

衿は、冬物です↑

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春におすすめしたいお出かけ先(東京)

梅まつり
たくさんの種類があり、鑑賞の時期が長いのが梅。観梅は着物での散策におすすめです。

湯島天神(東京都 文京区 湯島3-30-1 湯島天神)

新宿御苑(新宿区内藤町11)

亀戸天神社(江東区亀戸3丁目6−1)

 

雛まつりイベント

三井記念美術館(中央区日本橋室町2丁目1−1 三井本館 7階)

目黒雅叙園(目黒区下目黒1丁目8−1)

 

野点茶会

梅まつりでは野点茶会を行っていることが多いので、お出かけ前にチェックしてみてください!気軽な茶会なので、懐紙などの用意がなくともだいじょうぶ。

 

神楽坂をどり

神楽坂劇場(牛込箪笥町区民ホール)新宿区箪笥町15番地

 

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春の着物といえば、多くの人が「桜」を連想するようですが、着物の世界では、お正月から春のコーディネートを楽しみます。水仙、梅、桃、桜、藤、牡丹と…順番に春の花を意識しながら、模様や色で取り入れていきます。近年、より短く感じる春の季節。着物とともに、大いに春を楽しみたいですね。

筆者プロフィール

着物好きが高じて、DTPデザイナーから着付講師へ転身。年間約8割を着物で過ごしている。2004年より、東京都内にて生徒とのコミュニケーションを大切にした、少人数制の着付教室は現在も進化中。

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