14Jan
2016年1月18日、大雪の日、お茶会がありまして、訪問着ででかけることになりました。ドレスコードは若干、無視しているところもありますが、何よりも安全第一。実際に着用したコートや履き物、気を付けたい点などをまとめました。
目次
滑らない、濡れないための履物
雪道に、「足袋+草履」は、危険です。滑りやすいので、たいへん歩きにくく雪道に慣れていない方は転倒の可能性もあります。大した雪でなければ、底面がぎざぎざのお草履(防水タイプ)に、足袋カバーを履いて、そろりそろりと歩けばだいじょうぶでしょうが、この日は大雪でした。しかも、電車はとまり、タクシーはつかまりません。結局かなり歩くことになりました。この日、わたしはロングブーツをはいていきました。卒業袴の時はブーツなのですから、それを考えると、思っていたよりも、違和感ありませんでした。
防寒用の小物~ストール、ファーや手袋
着物姿は、衿元と袖口、足元から冷えます。雨コートを着て、手袋、ファーで、肌を覆いました。傘をさすことを考えて、クリップ付きで、衿元をおおえるものを。
雪道をかなり歩きましたので、意外とぽかぽかと暖かくなってきて…こういう時、インナーを着すぎると、後から脱げないので、注意したいですね。出先で体温調整ができるような、防寒対策をおすすめします。
雪道の歩き方はお草履の歩き方と同じ
歩き方もは重要です。雪道では、「かかとから着地する」と、転倒します。歩幅狭く、足を高くあげず、足裏全体で、地面を踏みしめるように歩くのでが、これは、「お草履の歩き方」と全く同じ。
「かかとから着地しない、靴底面の全体で、地面を踏む感じ」に加え、「歩幅は狭く。20センチが目安。足はあまりあげずに歩きます。」「ひざをやわらかく、重心を低くできれば、安定します。」「マンホールなど滑りやすいところは避けて歩きましょう。」両手がふさがっていますから(左手に荷物、右手に傘)。一歩一歩踏みしめるかんじに足をすすめてください。
上の歩行は、かかとから着地。または、つま先で地面をけっている状態。かかとから着地すると、地面との接面が少ない上、重心が偏り、滑りやすいです。
着物を汚さないためのコート
着物を汚さないためは、すそまでカバーできる、フルレングスのコート。「雨コート」を着ます。訪問着を着ているので、無地のコートにすべきでしたが、今日は、すそを上げなくては、泥跳ねの危険。一部式のコートで出かけていきました。着物のすそ上げは、すそを中表にたくしあげ、クリップで帯に留めます。歩いやすい上に絶対に汚れません。
替え足袋、礼装用の草履を持参
この日は、新品の足袋と礼装用の草履を持参し、目立たないところで履き替えました。敷地内に足を踏み入れたら、それぞれのTPOに沿わせましょう。悪天候の時は、無事に目的地へ到着することを一番に考えます。
この日は、初釜でした。交通機関が止まっていましたが、数か月かけて準備してくださった亭主の方のためにも、皆、なんとか目的地へ向かったのです。思い出深い初釜のお茶事となりました。
筆者プロフィール
着物好きが高じて、DTPデザイナーから着付講師へ転身。年間約8割を着物で過ごしている。2004年より、東京都内にて生徒とのコミュニケーションを大切にした、少人数制の着付教室は現在も進化中。