キモノ関連お勧め本

「白州正子のきもの」  

“ほんもの”を知る唯一の人といわれた著者の「きもの美」 独特の世界が展開されています。


「着物と日本の色」 弓岡勝美 著

実際のきもので日本の伝統色を紹介しています。
色の持つイメージがとても捉え易いです。
美しい写真の数々は、日本人でなくとも、着物に興味がなくとも、写真集として楽しめます。
英訳付きですので、英語の勉強にも。


「きもの熱」 清野恵里子 著

生徒さんに「読んでみてください!」とおススメされたこの本は、きもの好きの間では大人気の「樋口可南子のきものまわり」の著者、清野恵里子さんのエッセイです。趣味のいいワンランク上の着物選び、着物合わせは必見。大人の上質な雰囲気が味わえます。


「きものでわくわく」 大橋歩 著

着物、帯だけでなく、草履、パックに至る小物類まで、大橋さんのこだわりが見えます。
カジュアルな雰囲気にまとめられた本なのですが、開く度に新鮮な発見があるのは、大橋さんのセンスの良さなのでしょう。感覚や着こなしのセンスを磨き、こんな風に気負わずにきものを楽しみたいたいなあと思います。


「十人十色の着物がたり」 『和風が暮らしいい。』特別編集

自分らしい着物姿を見つけたい…。でも着物はこうあるべき、という先入観。そのはざまで、なかなか「私」と「きもの」が折り合えない....そんなモヤモヤを解決するヒントを紹介。もちろん、着物を着る上で、ルールは必要!その中で自分らしく着物を着こなすはじめの一歩になる1冊。


「きもの文様事典」 藤原久勝 著

300点に及ぶ着物の文様をわかりやすく解説。
礼装でよく見られる古典模様ですが、文様の由来や意味を知ることで、着る楽しみが増してきます。


「身につけよう!江戸しぐさ」 越川禮子 著

“江戸しぐさ”は、常に相手を考え、尊重する心と行動。
着物らしい所作を、と思って手にした本でしたが、現代人にも充分通じる内容でした。
例えば、傘かしげ、肩引き/腕引き、は、往来する人々がぶつからないようにする最低のマナーです。また七三歩きは、道はみんなのものとわきまえて、道幅の七割と公道、三割の端で歩く。と邪魔にならないように気を配ったしぐさです。
よく考えると、小さい頃に教わったごくごく当たり前のことばかり。ですが、大人になった今、疲れてるから、忙しいから、みんなもしてるから、と心の中で言い訳しつつ、後ろめたいふるまいを....振り返って反省。
しぐさには心が現れることを忘れずにいたいものです。


「いとしい和の暮らし」 平野恵理子 著

平野恵理子さんのイラスト&エッセイ。
昔からある(そして今は忘れられてしまいそうな。)和のイベントを紹介しています。自然と共生し、季節感を大切にする日本人の暮らしぶりが反映されているのだと思います。
針供養、重陽の節句、栗名月など、聴いたことあるような、でもそれって何?という行事をわかりやすく説明してくれています。
あっという間に過ぎ去ってしまう毎日。
四季のある日本に住み、季節感を楽しみ、昔からある行事を見過ごさないよう、ちゃんと生活していきたいなあ、と思うのです。


「幸田文の箪笥の引き出し」 青木 玉 著

きもの一枚に一枚に残された想いや思い出を、娘である青木玉さんが綴っています。
きものを通じて、幸田文さんの美意識や装いのセンスが手に取るように伝わってきます。
きものには物語る力がある、着手の思いが込められ、それを伝えてくれる.....ただの「着るもの」ではないんだ。
そう思うようになったのは、この本を読んでからでした


「神楽坂芸者が教える女の作法」   夏栄 著

生まれも育ちも神楽坂の夏栄姐さんは現役の芸者さんです。大正の初めから神楽坂で置屋業を始めた祖母の代から数えて三代目だそうです。
夏栄姐さんが、花柳界の昔と今、お座敷での粋な遊び方、礼儀作法から着物の着方まで、わかりやすく読者に語りかけてくれます。
敷き居が高くて謎だらけ、でも憧れの花柳界。ちょっとわかったような気分になりました。
芸者さんの踊り、一度でいいから見てみたいな~。


「きもの」 幸田文 著

大正時代の東京、下町を背景に、るつこ(筆者のかつての姿?)という主人公の、少女時代から結婚までのきものとの関わりがえがかれている小説。主人公は周りの大人たちに助けられながら、着物とともに成長していきます。
きものがまだまだ普段着として活躍していた頃のこと。今のように、「きもの=お出かけ着」ではなく、きものが生活にリアルに密着していて、とてもうらやましい。この時代の女性たちが自らの生活の範囲内でどのように「衣」を楽しんで、工夫して装ったかがよくわかります。着るものに対する心意気がものすごくカッコイイ!


「和の美をはぐくむ」 木村孝 著

四季折々の行事や風習を語りながら、季節ごとの着物の着こなしやマナー等をやさしく解説。
著者は色のプロである染色家。洋服感覚の地味な配色、逆に奇抜な色使いに慣れた今、ひかめな色と色との組み合わせや重なりに、はっと目をひきます。きものの色はこうでなくちゃ、と思わずうなりました。
装丁も素敵。時々、手に取って、ページをめくりたい、一生おつきあいしていきたい本。


茶の湯のススメ コロナ・ブックス編集部

茶の湯の自由な楽しみ方を紹介しています。茶の湯のいろんな面をみせてくれる楽しい本。
先日、編集された方が亭主となったお茶会に出向くチャンスがありました。 モダンで洗練されたしつらえにただただ感嘆するばかり。おもてなしの心を存分に感じられるお茶会で、初対面の客同士の話もはずみました。心に残るお茶会です。
余韻に浸りながら、この本をめくります。素敵な本です。


「樋口可南子のきものまわり」 清野恵里子 著

樋口可南子さんをとりまく人々と着物との25のストーリー。
この本で紹介される着物たちは、派手さを競う豪華なきものではありません。いわゆる普段着のきものなのですが、うっとりするほどきれい。
また、着物ばかりではなく、小物類、履物や帯締なども必見。
この空気感を味わって、少しでも着こなしの参考に..してみたい!


「お茶席の冒険」 有吉玉青 著

「お茶って何が楽しいの?」とよく聞かれます。「堅苦しいそう、私はムリ」とも。まだお茶をはじめて間もない私。簡単に説明できるほど、お茶の世界は浅くなく(というか、自分自身、よくわからず..)いつもコトバにつまります。「美味しいものにつられていってるの。」なんてごまかしますが、ほんとは、お茶室は、私の精神安定剤みたいなもの。お手前をするときは、静かな時間の中に集中し、何もかも忘れて、帰りの足取りは軽くなります。
茶道のこと、器のこと、お茶席の着物のことを、さらっと、そしてずばりとわかりやすく語ってくれている本書。今度、「お茶って..?」と聞かれたら、この本を紹介しようと思っています。


「檀流きものみち」 檀ふみ 著

著者が日本各地の産地をめぐり、染織の現場を訪ねながら書き綴ったエッセイ。
檀 ふみさんの洗練された着こなしは美しく、もちろん、カラー写真を見ているだけでも満足なのですが、産地での取材、工程の解説などが非常にわかりやすいです。また、着物を通じて、日本の歴史などにも触れているあたり、さすが、と思います。


「細雪」 谷崎潤一郎 著

昭和初期を背景にした小説。大阪船場に古いのれんを誇る蒔岡家の美人四人姉妹が織りなす人間模様。花見、蛍狩り、月見など日本の伝統行事を心から楽しむ場面もあり、いい時代だな~、とうらやましくなりました。映画化もされていて、DVDもあります。吉永小百合さん演じる、雪子、素敵です。


「森田空美の知的きもの入門」 森田空実 著

スーツを着る感覚で、きものを。といった著者のセンスは、今のひとたちにぴったりくるのでは?
この1册で、半襟の付け方から、着方、コーディネートまで幅広くサポート。しかも、場にあった装い、それぞれの季節の着こなしまで、しっかり網羅しています。
初心者にはお勧めの入門書。


「きもの暮らし(着こなしの知恵と楽しみ)」 青木玉 吉岡幸雄

江戸時代から続く京都の染屋の五代目当主である吉岡幸雄さんと、青木玉さんの対談集。平安時代から、昭和までの服飾の歴史、染色についてわかりやすくお話してくださっています。
お二人の言葉、ひとつひとつに重みがあり、経験や知恵を随所に感じます。それらを前にするとどんなものでもかなわないんじゃないか、とさえ思えてきます。
年上の方々から学ぶこと、たくさんありますよね。


「かさねの色目」 長崎盛輝 著

春先にはさくらのきもの。などのように、写実的な文様で季節感を表すことが多い現代に対し、平安の貴族は、着物の重ね着の色で季節感を表現していたそうです。季節感や美意識が教養だった時代なんですね。その配色は、「かさねの色目」と呼ばれ、「女郎花(表経青緯黄と裏青)」「雪の下(白と紅梅)」などそれぞれに名前がついています。この本は「かさねの色目」の図鑑です。
平安の人々は、御簾ごしにちらりと見えるかさねの色目(だけで!)で恋愛に発展したのだとか。ロマンチックですねえ

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